アウトドアで余白時間【前編】

アウトドアで余白時間【前編】

YOHAKUの部屋

YOHAKU

YOHAKU :どうも、YOHAKUです。

残暑お見舞い申し上げます。本日は「アウトドアで、余白時間。」の前編ということで、ソロキャンパーで女性のためのアウトドアWEBメディアの編集長でもある森 風美さんにお話を聞いてきましたよ。

ソロキャンプは心の余白をつくるのにもピッタリなんだとか。

それではどうぞ。

ヨハハ ~

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大人のまねができる楽しみ

YOHAKU :「ソロキャンプ」にハマったきっかけってあるんですか? 

森 風美さん(以下、森) :ソロキャンプにハマったのは大人のおままごと感に惹かれて、ですね。

自分でちまちま飾りつけをする、一人分のごはんをつくることが、たとえば「あつまれ どうぶつの森」やシルバニアファミリーで遊ぶ感覚に近かったのかもしれません。

キャンプ自体は小さいときから家族でしていて身近だったのですが、ソロキャンプの存在を知ったのは大学2年生のころです。一人分サイズのキノコ柄のテントを雑誌か何かで見かけたときに「えっ」って驚いて。家族でのキャンプはホームセンターで売っているものを使っていたので「おしゃれに、しかも一人でもキャンプができるんだ!」と知り、ビビッと惹かれました。

あと、尊敬している女子キャンパーの先輩がソロキャンプについて発信していたこともあり「じゃあ私もやってみよう」と始めてみたらハマっていった感じです。

YOHAKU :ほうほう、おままごと感覚が入口だったと。さっそく意外なお答えが。

 

▼ 右側:今も愛用するキノコ柄のテント

キャンプ

自分を満たすためのキャンプ

YOHAKU :ソロキャンプ、気になるなぁ。なんか贅沢な感じも。グループでのキャンプと、どういうところが違うんですか? 

森 :わかりやすくたとえると、一人カラオケとみんなで楽しむカラオケ、一人居酒屋とみんなで過ごす飲み会みたいな違いがあって。

グループでのキャンプは、その人たちと何かをするのを楽しみに行く部分が強いと思うんです。ソロキャンプだと、自分の思い立ったときに自由に行けて自由に過ごせる。「自分でなんでもできる」ところはソロキャンプの大きな魅力だなと思います。割り勘とかも面倒くさくないし(笑)。

ソロキャンプが持つ贅沢さは、寂しい瞬間とかもありつつ「一人で過ごすことをあえて選んでいるんだ」と心が満ち足りたり、浸るとまではいかないけれど考え事をする時間ができるところにあるのかなと思います。「一人でも生活できるんだ」と実感できるのは、自信にもつながりますし。

土日に家でダラダラしてるとちょっと罪悪感あるじゃないですか。「無駄に休みを過ごしちゃったな」みたいなところが。ソロキャンプって実は、結局家でやってることとあんまり変わらないんです。でも「土日どこに行ったの?」と聞かれたときに「キャンプしてたよ!」と言えるのは、ちょっと贅沢というか...自己肯定感が上がるかも(笑)

YOHAKU :これで、週末の罪悪感とおさらばだ。

生活を外に持ち出す

YOHAKU :いい感じにはじめるコツとかありますかね。

森 :キャンプってこうしなきゃいけないみたいなルールってあまりないんですよ。なので、自分が気になったところから始める形でいいんです。野外でお茶をしてみたかったら、椅子だけ買って、まったり飲んで過ごすっていうところから始めてもいい。

ソロキャンプに出会うまでは「こうすべき」というのが苦手で、あまり好きなものがなかったんです。でも、キャンプは「優劣」と「勝ち負け」がないところが本当に好きで。

キャンプは直訳すると「野外で生活する」という意味になります。それなら、生活のどの部分を切り取ってもキャンプになりますよね。ごはんを食べるだけでも、焚き火をするだけでもいいんです。もちろん最低限、音や火の扱いについて守るべきルールやマナーはありますけどね! 

自分の中で「いい感じ」って認められたら、それが正解だと思います。

YOHAKU :勝ち負けがない世界かぁ、素敵だなぁ。ヨハハハハハ…

 

すべてを全力でやらなくていい

YOHAKU :森さんは「キャリーバッグひとつ」でのソロキャンプも提唱されてますね。これ、画期的だなと。 荷物の減らし方を教えてほしいです。ついでに、心の荷物も減らせますかねぇ。 

森:キャリーバッグ一つでのキャンプは、運転免許を持っていなかったころに確立した独自のスタイルです。公共の交通機関を駆使するので道具もあまり持っていけなくて...。

キャンプってあれこれやりたくなるんですが、テクニック的には、「その時々でしたいことやテーマを一つに絞る」と荷物を減らせます。

たとえば、テーマを「かわいく、おしゃれなキャンプ」に決めたら、ごはんはある程度レトルトにして、お皿一個とバーナーしか持って行かないとか。逆に「お料理を凝りたいな」って思ったら、寝床の快適さは捨てて大きいお鍋とかを持っていく。

あとは、キャンプ中のスマホとの付き合い方も難しいとは思うのですが、もし、スマホを見てしまったら、罪悪感を抱くのではなく「よっぽど暇だったんだな」と捉え方を変えるようにしています。

ちょっぴり意識的に、車やテント内でスマホを紛失させることも。どこかに置きっぱなしにしておくと、自然と存在を忘れられるんです。

心の荷物においても、やりたいことを全部すると疲れてしまうので、自分の中の大事なものを一つ定めてあげて、それに準じて過ごすっていうのが余白になるのかなあと思ってます。

大事なものって、人生のスケールで考えちゃうとちょっと重いし、見つけにくいですよね。だから、まずキャンプという小さい単位で大切なものを決めていく、っていうのが始めやすいかもしれません。

YOHAKU :「大事なものを選ぶ」「あきらめる」練習に、キャンプはピッタリかも。

キャンプ

ぼうっとすることの効能

YOHAKU :普段も、ちょっと心に余白がほしかったり。なんか工夫って、ありますかねぇ。

森 :家で一人でいるときって余白をつくるのが難しいですよね。「掃除しなきゃ」とか「書類がいっぱい溜まってる」とかノイズがあって結構そわそわしちゃう。

そういうときは定点観察をするのがいいかもしれません。なるべくノイズを少なくした状態で、ただ窓の外を眺めてみるとか。

ソロキャンプって、やらなきゃいけないこともないしずっと同じところに座って自然を眺めてぼうっとしていることが多いんです。癒しとは違う、空白の時間が生まれるのでよりリラックスできます。

あと、家にいるときは心に余裕ができる空気作りを自分でしっかりする。夜だったらろうそくをつけてみるとか、照明を暗くしてみるとか、目に入るものの量を減らすっていうのはすごく大事な気がします。

 

YOHAKU :「目に入るものを減らす」かぁ。なるほどなるほど。ひとまず部屋の片付けしよっと。

キャンプ

YOHAKU

YOHAKU :いやはや… キャンプに留まらない、生き方のお話まで聞けましたよ。

次回は「アウトドアで、余白時間。」の後編。実はキャンプで「だし」が一役買うそうで...。

それではまた。

ヨハハ ~

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【今回お話を聞いた人】

森風美

森 風美さん 

ソロキャンパー、女性のためのアウトドアWEBメディア編集長。女子キャンパーのライフスタイルモデルとして女性でも楽しめるキャンプスタイルを発信しながら、テレビ・雑誌・イベント出演など幅広い分野で活躍中。

公式サイト:https://www.morifuumi.com/

トップ写真撮影:坂本十郎

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