日本酒あつかんのYOHAKU割り?!  (発酵デザイナー 小倉ヒラクさんに聞いてみました)

日本酒あつかんのYOHAKU割り?! (発酵デザイナー 小倉ヒラクさんに聞いてみました)

YOHAKU :どうも、YOHAKUです。

前回に続き、「発酵デザイナー」であり「発酵デパートメント」オーナーの小倉ヒラクさんに、発酵についてのお話をうかがいましたよ。

それではどうぞ。

ヨハハ ~


※ 発酵デパートメント:2020年 下北沢にオープンした発酵食品の専門店

     https://hakko-department.com/


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忙しい時期に、こんな珍しい発酵食品も

YOHAKU :なにかと忙しいこの時期、ほっこりする発酵食品とかありますか。

小倉ヒラクさん(以下、小倉):こちら、高知県大豊町の「碁石茶(ごいしちゃ)」です。碁石みたいに、黒くて平べったい、お茶としてはなんとも珍しい姿でしょ。

日本のお茶としてはかなり珍しいプロセスなのですが、カビと乳酸菌で二段階発酵させたお茶です。熟成した旨味と爽やかな酸味でそのまま飲んでも美味しいんですが、個人的には「碁石茶漬け」や「碁石茶鍋」にすると、碁石茶にしか出せない風味でほっこり。いろんな発酵食品を試したい、上級者の方にもオススメです。

▲ いろいろアレンジしてみたい「碁石茶」

塩ひかえめでも味が決まる調味料

YOHAKU :ここ数年、自炊をする方が増えているとのことでした(前回記事より)。オススメの発酵調味料なんてありますか。

小倉:発酵デパートメントのオリジナル商品、「みりんとす」はどうでしょう。元々は僕が自炊中に「みりん:酢=3:2」のナイスな調味料を作ってSNS投稿したのがきっかけで開発に至りました。酢の物にするのはもちろん、サラダにするのもよし。

食塩は無添加なのですが、お酢の酸味とみりんの旨味でカンタンにお料理の味が決まるので、色んなものにガンガンかけてみてください。きっとおかずのバリエーションが広がりますよ。

▲ オリジナル調味料「みりんとす」

「ふし」は町人文化のfast food

YOHAKU :YOHAKU Dripの原料でもある「かつお節」や「まぐろ節」も日本が誇る発酵食品。「ふし」の食品としての面白さって、小倉さん的にはどういったところでしょう。

小倉:「ふし」は江戸時代の町人文化の中で完成されました。じっくり何ヶ月もかけて作った「ふし」を、食事の前にサッと煮立たせるだけで簡単に美味しいお料理のベースになる。忙しい町人にとってはバッチリの「fast food的な発明」とも言えるんです。

そんな意味で、こちらのYOHAKU Dripは手軽に本格的なおだしが飲める、忙しい令和の時代に「ふし」を再解釈した発明とも言えるかも。

YOHAKU :はっ、発明… 恐縮であります。 

※ だしの歴史について詳細はコチラ:
だしで学ぶ日本の歴史【前編】 だしで学ぶ日本の歴史【後編】


▲ 令和の世に誕生したYOHAKU Drip

日本酒あつかん × YOHAKU Drip?!

YOHAKU :それでは最後に。YOHAKU Drip、飲んでみられてどうでした?

小倉:「朝ごはんに超良い!」です。

コーヒーでもなく、お味噌汁でもなく、ちょうどいい、新しいサイドメニューかもしれません。家族で飲んでいたら、二箱あっという間に無くなってしまいました。7才の子供もお気に入りの様子です。

YOHAKU :朝の新しいサイドメニュー、それはありがたい…。

小倉:食塩が添加されていないのも良いですね。僕のおすすめアレンジは、ずばり「薄口醤油のちょい足し」です。濃口醤油だと、お醤油の旨味がだしの旨味に勝ってしまうので、薄口醤油で塩分と香りをほんの少し足すイメージですね。

あとは、先ほどもお話しした「みりんとす」のちょい足しアレンジも。「みりんとす」も食塩無添加ですから、塩分を足さないまま、まるっきり違ったYOHAKU Dripが楽しめます。

最後に極め付けは「日本酒あつかんのYOHAKU割り」!! 55℃位に温めた日本酒を、ドリップしたYOHAKU Dripで1:2で割れば出来上がり。「ひれ酒」のようなツウな味わいを、いつでも楽しめます。これはもう、今夜やるしかありません(笑)
YOHAKU:うわぁ…今夜、やるしかありませんねぇ。ヨハハハハ…
▲ そういえば、日本酒も日本が誇る発酵食品ですね


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YOHAKU :いやはや…。さすが世界をまたにかける発酵デザイナーさん。

お話を聞いているだけでおなかがすいてきましたよ。

発酵デパートメント、またちょくちょく覗いてみよう。

それではまた。

ヨハハ ~
▲ 下北沢の新名所・発酵デパートメントのお店


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【今回お話を聞いた人】

小倉 ヒラク

1983年生まれ。発酵デザイナー。「見えない発酵菌たちの働きをデザインを通して見えるようにする」ことを目指し、全国の醸造家や研究者たちと発酵・微生物をテーマとしたプロジェクトや商品開発や絵本・アニメの制作やワークショップを展開している。東京都美術館「おべんとう展」に参加、d47 MUSEUM「Fermentation Tourism Nippon ~発酵から再発見する日本の旅~ supported by カルピス」のキュレーションを手掛ける。著書に『発酵文化人類学』はじめ、知られざる発酵文化を訪ねて47都道府県を旅した旅行記『日本発酵紀行』等がある。


発酵デパートメント:https://hakko-department.com/


 



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